18日(日本時間19日早朝)に英グラスゴーでワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)準決勝を控えるWBA世界バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)が15日、同地のホテルで最後の公式会見に臨んだ。

会見後のフェースオフでは、約15秒間にわたるにらみ合いが繰り広げられ、会場が静まりかえる一幕もあった。鳴り響くのはカメラのシャッター音のみ。先に目を離して立ち去ったのはロドリゲスだった。“前哨戦”はピリピリムードに包まれながらも井上は自然体を貫いた。

IBF世界同級王者エマヌエル・ロドリゲス(26=プエルトリコ)との同席会見。昨年10月の米国視察以来の再会に井上は「前の時と印象はそんなに変わらないですね。(体重を)結構、絞っているという印象。気合も感じました」と口にした。14日の公開練習に続き、会見でも司会者からKOに対する期待感が込められた質問を受けた。昨年10月の元WBAスーパー王者フアンカルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)との1回戦で70秒KO勝利を飾った印象とインパクトの強さが海外にも拡散されていることを再認識。井上は「流れの中でチャンスがあれば狙っていきたい」と意欲を示した。

大橋秀行会長は「尚弥とロドリゲスはお互いがリスペクトしている。世界最高峰の戦いになる。無敗王者同士の統一戦は日本人では初めて。1回からスゴイ技術戦になると思う」と予測していた。