今年1月まで新日本プロレスに参戦していたケニー・オメガ、Cody、ヤングバックス(ニック、マットのジャクソン兄弟)らによるAEW旗揚げ戦で、クリス・ジェリコ(48)がケニー・オメガを下して新設されたAEW世界王座の挑戦権を獲得した。大会メインで、18年1月の新日本プロレス東京ドーム大会以来の再戦が実現した。

オメガを観客席に投げとばし、テーブルにたたきつけるなど派手な場外戦を展開し、リングに戻ればチョップとナックルパートでせめぎ合った。後頭部にオメガのVトリガー、高速飛龍原爆固めも受けるとライオンサルト、雪崩式岩石落としで応戦。相手必殺技の片翼の天使も回避し、カウンターのDDTでお返しした。

相手頭部に強烈な膝攻撃を連発し、さらにコードブレイカーで大ダメージを与えた。最後は新技のジュダス・エフェクトと呼ばれるローリング・バックエルボーをオメガに打ち込み、3カウントを奪ってみせた。

約2万人のファンが騒然とする中、オメガにリベンジしたジェリコは「お前ら黙れ。オレがAEWだ。ファンのための団体じゃない。オレの団体だ。クリス・ジェリコの価値を証明した。テレビの契約を手に入れた。4分で1万枚以上のチケットが売れた。その理由はオレだ」とマイクでアピールした。

これで21人出場カジノ・バトルロイヤルの勝者となったハングマン・ペイジと数カ月以内にAEW世界王座決定戦に臨むことも決まった。

6月9日、新日本プロレス大阪城ホール大会でIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカに挑戦するジェリコにとっては大きな弾みとなるオメガ撃破となった。