元WBC世界バンタム級王者辰吉丈一郎(49)の次男辰吉寿以輝(22=大阪帝拳)が3-0判定で、デビュー12連勝(9KO)とした。試合前に左拳を痛めて、思うようにジャブが使えず中に入られた。

また過去9勝(1KO)9敗1分でKO負けのない藤岡拓弥(26=VADY)のタフさに苦しみ、4連続KOを逃した。

寿以輝は父丈一郎に「(左)痛いか?」と問われ「めちゃめちゃ痛い」と返した。「ダメダメでしたね。(KOを)狙いに行き過ぎました」と振り返った。ただ、極端なインファイトを仕掛ける相手と対戦経験がなく「いい経験にはなりました」と前向きにとらえた。

いつもは辛口の父も「拳痛めてて勝ったんやから、よかったんちゃう?」。拳の負傷については深刻に受け止めているようで「左はボクサーにとって(痛めると)致命的。車のタイヤがなくなるみたいなもんやから。1カ月は動かさず、ギプスとかした方がええかも」と話した。

今後は年内に初の日本ランカー(10位内)との対戦が組まれる予定だが、練習スケジュールには悩まされそうだ。