ボクシング前WBO世界フライ級王者木村翔(30)が所属する青木ジム(東京都新宿区)は25日、今年12月31日をもって活動休止(休会)することを発表した。

「一定の理由付けができるものの、パワーハラスメントと捉えられても仕方のない状況を作り出したことは否定できません」と一部のパワハラ事実を認めた。

SNS上では所属選手に対する不当な金銭要求がジム内であったと書き込まれた。混乱を招いたことの責任を痛感している有吉将之会長(45)は同日、都内で取材に応じ「休会理由はリリース通り。申し訳ありません」と謝罪。1945年(昭20)に創立し、男女の世界王者を輩出した歴史ある名門ジムの休止を決断した。また務めていた東日本ボクシング協会、日本プロボクシング協会の両理事も25日付で退任した。

所属選手はジム移籍を迫られる。特にフィリピンで海外修行中の木村は同日、日刊スポーツの取材に応じ「ゆっくり考えます」と気持ちの整理を優先させる姿勢をみせた。もし年内に移籍先が決まらなければ「フリーでもいい。今、やることをやるだけ」と中国など海外を主戦場にすることも視野に入れていた。