ボクシング日本ライト級王者吉野修一郎(28=三迫)が3冠を狙う。10日に東京・後楽園ホールで、WBOアジア太平洋と東洋太平洋同級1位として王座決定戦に出場。同級9位と10位につけるハルモニート・デラ・トーレ(25=フィリピン)と対戦する。9日は都内で前日計量があり、両者ともリミットの61・2キロでパスした。

10戦全勝(8KO)の吉野は、4月にV4の日本王座を保持しながら、ステップアップの一戦となる。「世界へ向けて、通らなければいけない道。内容よりも泥臭くていいから勝ちにこだわる。勝つことが絶対。勝負だと思う」と気合が入る。

8月には米ロサンゼルスで2週間、初めて海外で合宿をした。2つのジムで、世界ランカーらと30回近くスパーリング。「技術を盗んだり、試したり、勉強になった」。同行した世界戦経験ある同門の小原佳太は、時差対策にアイマスク、湿布や風邪薬を用意していた。先輩から「準備不足」も学び、今後へいい経験になった。

「まだ10戦で2冠戦なんて感謝しかない。勝って恩返ししたい。今年最後をいい形で終わりたい。中盤以降に仕留めれば」。7連続KOをかけて、来年は世界目指してランキング入りへ大事な一戦となる。