アントニオ猪木氏(76)が26日、東京・千代田区の靖国神社で行われたゼロワンの「奉納プロレス」に来場した。

猪木氏が靖国のリングに上がるのは、1961年(昭36)4月23日の日本プロレス奉納プロレス以来58年ぶり。テーマ曲とともに、赤いつえをつきながらリングへ上がると、「元気ですかー」と集まったファンに闘魂注入した。

61年に靖国神社で2回試合したことを振り返り、ファンから「覚えてるよー」と声をかけられると、「うそだろー」と返し、笑いを誘った。「元気が売りもんだけど、体は痛いし、腰も痛い。でも、もうひとふんばりしないといけない」と語り、「世界を変えてやるよ」と現在注目しているプラズマ技術についても熱弁した。

「人前に出たくない」思いがありながら来場したのは、58年前にこの地でプロレスを開催した師力道山への思いと「一生懸命大谷が頑張っている」とゼロワン大谷晋二郎の熱い思いに動かされたから。「歴史がおろそかにされるようになってきた。少しでも次の世代に伝えていきたい」と生き証人として、プロレスの歴史をつなげる。