ボクシング元世界WBCフライ級王者比嘉大吾(24=白井具志堅)が、約2年ぶりの再起戦の前日計量を1発クリアした。

13日に東京・後楽園ホールでの53・9キロ契約8回戦で、ジェイソン・ブエナオブラ(25=フィリピン)と対戦する。12日に都内で前日計量に臨み、両者とも100グラム下回る53・8キロでパスした。

比嘉は無事に計量を終えると「記者さんがオーバーを期待しているような顔で」とニヤリ。「特に何とも思わない。無です。意気込みも出てこない」と淡々と答えた。

18年4月のV3戦で体重超過して計量失格し、日本人世界王者初の失態で王座を剥奪された。試合も9回TKO負けで連続KOも15でストップ。日本ボクシングコミッション(JBC)からは無期限ライセンス停止処分を受け、昨年10月に解除されていた。

JBCからは1階級以上アップを条件とされ、現在はWBCバンタム級7位で世界ランクに復帰している。フライ級50・8キロから2・7キロ差、今回は3・1キロ差。ジムが新たに食事を管理するトレーナーを付けて減量してきた。「2年ぶりだし、最後はきつかった。腹減った。ハンバーガー食べたい」と本音も。

以前のような明るさはなく、「両親、後援会や2年間支えてくれた人のために頑張りたい。自分が頑張って沖縄のためになれば」と終始控えめ。具志堅会長は「スピードや切れは前と一緒。あとは気持ち次第」と話した。