ボクシングのWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(27=大橋)が9日、オンラインで会見し、10月31日(日本時間11月1日)に、米ラスベガスのMGMグランドで、WBO同級1位ジェーソン・モロニー(29=オーストラリア)と対戦すると発表した。

井上は昨年11月、バンタム級最強を決める「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)」決勝で、元世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン)に判定勝ちして以来、約1年ぶりの試合となる。

ラスベガスで初の試合で、WBAは4度目、IBFは2度目の防衛戦となる。

当初は、今年4月25日にWBO王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)との3団体統一戦を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により延期となっていた。

モロニーはここまで21勝(18KO)1敗の戦績で、18年10月の試合で、IBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)に1-2で判定負けしたのが唯一の敗戦となっている。

井上の戦績は19戦全勝(16KO)。

井上は「4月の試合が延期になってからも、ずっと試合モード。すごく楽しみ。(ドネア戦での)目のけがもあり、プラスの期間とポジティブにとらえてやってきた」と心境を語った。モロニーについては「タフでスタミナもあり、技術も高い。総合的にはカシメロより高い選手。1カ月半しっかりと対策していかないと危ない相手だと思っている」と話した。

大橋秀行会長は「延期になっていろいろな気持ちがあったと思うが、目のけがもあったのでプラスに捉えている。ラスベガスの試合が楽しみ。(WBSS後の初戦は)すごく重要。その舞台がラスベガス。ある意味で、ここが井上尚弥のスタートだと思っている」。モロニーについては「カシメロよりも怖くて、やりにくい相手」と警戒した。