WBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(31=Ambition)との大みそか決戦に臨む、同級1位の田中恒成(25=畑中)が10日、オンラインでの会見に臨んだ。

日本人初の4階級制覇を成し遂げた井岡と3階級制覇の田中との世紀の一戦は12月31日、東京・大田区総合体育館でゴングとなる。

昨年大みそかに田中はWBOフライ級タイトル3度目の防衛に成功。年明けに同タイトルを返上し、階級を上げて井岡への挑戦を示唆していた。新型コロナウイルス感染症の影響でマッチメークが進まない中、ようやく対戦が実現。田中は「コロナの影響で多くの選手が試合できない中、決まってうれしく思っている。日本人同士の世界戦。大みそかで(1年を)締めくくるにふさわしい試合をしたい」と意気込んだ。

井岡については「ここ10年、日本のボクシング界を引っ張ってきた印象」と語った。一方で、前日に行われた会見で井岡は「あらゆる面でレベルの違いを見せたい」と豪語している。その発言をニュースなどで受け止めた田中は「今は(井岡が)王者で4階級制覇していて格上かもしれないが、勝てば自分が王者で4階級制覇で同じになる。直接戦ったら、俺の方が強いと思います」と返した。

ともにちょうど1年ぶりの実戦となるが、田中は階級を上げて初の試合となる。それでも「自分にとっては階級を含めて、この階級が一番力を出せると思っている。世代交代というか、文句のつけようのない、KOで決着をつけたい」と力強く宣言した。