K-1ライト級王者・林健太(26)がタイトル戦まで10日となった3日、神奈川のFLY SKY GYMで練習を公開した。

13日に東京・両国国技館で開催の「K-1 WGP 2020」(日刊スポーツ新聞社後援)で、ゴンナパー・ウィラサクレック(27=タイ)の挑戦を受ける。王者は軽快な動きを見せ、勝利を誓った。

3月のノンタイトル戦で朝久泰央に判定負けの不覚を取っている林にとって、今回の1戦は「両国大会のメインイベントとか、タイトルマッチと言う意識はなく、とにかく勝ちたい」。試合まで残り10日の現在は疲労のピークだが、体重はあと6キロまで絞り込まれ、「良い感じ」に仕上がりつつある。

3年前にKrushのリングで対戦した時は、ゴンナパーが1回、右フックでKO勝ちした。しかし、大舞台に強い林はリベンジでの防衛を期す。前回はパンチでやられたが、今回、警戒しているのは相手が得意とするキック。「蹴りに対しての動きが無意識に出るまですり込んできた。やってきたことを出せれば勝てる。頭の中では何百回となく勝っている」と自信をのぞかせた。

朝久戦での敗北の原因について「熱くなりすぎた」と自己分析する林。13日の試合では「冷静さを心がける」という。それでも、「俺が蹴りでKOするのは想像できない。KOするならパンチしかない」とファンの納得する完全勝利に向けて自慢の拳にさらに磨きをかけ、熱い心は忘れずにリングに立つ。

このタイトル戦は9月22日の大阪大会で予定されていたが、林の左肋骨(ろっこつ)・右足薬指骨折で12月に延期されたいわく付きの試合。すっきりした決着は、林自身が最も望んでいる。