2月12日のノア日本武道館大会でGHCヘビー級王座に挑戦する武藤敬司(58)が、最後の前哨戦で王者潮崎豪(39)から直接ギブアップを奪った。丸藤正道(41)、吉岡世起(33)と組み、潮崎、清宮海斗(24)、原田大輔(34)組との6人タッグで激突。27分15秒、足4の字固めで潮崎を仕留めた。

王者の逆水平チョップ、マシンガンチョップ、フィッシャーマンバスターで先手を取られた武藤だが、コーナートップに上がった潮崎を雪崩式ドラゴンスクリューで引き落とすと、右足への攻撃をスタート。丸藤、吉岡とともに低空ドロップキックで右膝にダメージを与え、足4の字固めで絞めあげた。

コーナーで立ち上がろうとした潮崎に対し、串刺しシャイニングウィザードとドラゴンスクリューで痛めつけ、武藤組3人で右膝に集中砲火を浴びせた。さらにドラゴンスクリュー、シャイニングウィザード、足4の字固めで絞め続け、最後はレフェリーストップによる勝利を飾った。武藤は「今日はあくまでもチームとしての勝利。最後は2人が譲ってくれて、ああいう機会をくれて今日は勝てた一戦」と満足げに笑った。

約10年ぶりとなるノアの日本武道館大会。そのビッグイベントで、武藤はGHCヘビー級王座に挑戦する。新日本のIWGPヘビー級王座、全日本の3冠ヘビー級王座に続く、国内メジャー3団体の最高位ベルト奪取となれば、高山善広、佐々木健介に続く史上3人目のグランドスラム達成となる。武藤は「シングルマッチに、この2人(丸藤、吉岡)はいないから。そういう部分で言ったらあんまり変わらない。あとは潮崎の心の動揺を期待しています」と不敵な笑みを浮かべていた。