北村彰基(23)がようやく実現したノア・丸藤正道(41)との対戦で敗れ、号泣した。
「本当に情けない」。これからゼロワンの中心となっていくべき北村だが、いいところなく終わった。ふがいない試合だったことは自分でも分かっていた。試合後、バックステージで「何も爪痕を残せてない」と頭を抱えながら泣き叫んだ。椅子や壁を殴るなど大暴れし、たまった怒りをぶつけることしかできなかった。
昨年8月天下一ジュニアトーナメントを初制覇し、今年3月に行われる予定だった20周年記念大会(両国国技館、1年延期)で、丸藤との対戦を熱望していた。01年3月のゼロワン旗揚げの最初の試合が「流星番長」の魂を受け継ぐ星川尚浩と丸藤の対決だった。
2代目番長として、成長した姿を星川に見せるべくリングに上がったが、丸藤の強烈なキックや逆水平チョップをまともに受け、流れをつかめずにリングに沈められた。「せっかく振り向かせたのに何もできなかった(チョップで)胸を赤くしただけ」。
敗戦後にらまれた相手に張り手を食らわせるのが精いっぱい。丸藤からは「鍛え直してこい。次は瞬殺してやるからな」と罵倒され「本当に悔しい」と返すのがやっとだった。
離脱者が相次ぎ、コロナ禍で興行も激減。そんな中でも「俺がゼロワンを守る」と立ち上がり、背負っていく覚悟を見せた。「このままでは終われない」。丸藤からの愛のムチをしっかり受け止め、再び立ち上がる。【松熊洋介】

