IWGPジュニアヘビー級王者の高橋ヒロム(31)が初挑戦のSHO(31)の夢を打ち砕いた。「意地のぶつかり合いを見せる」と話していた言葉通り、開始からエルボーやラリアットの撃ち合いが10分以上も続いた。お互いの技を避けずに受け止め、力勝負が続き、35分に及ぶ戦いを制した。「俺は元気だ。これがジュニアの戦い」。バックステージで大好きなお酒を手にし、酔いしれた。

「最高の相手だった」という同い年のSHOとは相思相愛だった。昨年12月のベスト・オブ・ザ・スーパージュニアのリーグ戦で敗れ「負けたけどなぜかうれしかった」と意識するようになった。同大会を制し、今年1月5日東京ドーム大会でIWGPジュニアに戴冠すると、翌6日に次戦の相手に指名。実はSHOも指名を待ち望んでいた。その後の前哨戦で肌を合わせながら「(SHOとの)戦いが楽しくて仕方ない。気持ちも伝わってきた」とタイトルマッチを心待ちにしていた。

試合後には石森とジュニアタッグのベルトを持つファンタズモが登場し、挑戦表明。「俺もタッグに挑戦させろ。それが交換条件だ」とジュニアの2冠獲得を視野に入れた。

達成できていない夢は、まだまだある。ゴールデンタイムで試合をする、ヘビー級のベルトを取る、東京ドームのメインでジュニアの試合をする。「俺は夢を宣言してかなえる男だ」。大きな目標にまた1歩近づいた。