ウナギ・サヤカがスターダムのアイコンこと岩谷麻優の洗礼を浴びた。

自身のキャリアを積む「ウナギ・カブキ7番勝負」の第3戦で対戦。13分の戦いのうち、攻撃時間はわずかで「全く歯が立たなかった」と完敗だった。顔面を踏まれ、絞め技でフラフラになり、最後はドラゴン・スープレックス・ホールドで3カウント。持ち味を出せずに沈んだ。

余裕の勝利となった岩谷からは「ペースを持っていかれることもなかった。これから頑張って成長してほしい」と励まされた。6日ジュリア、7日AZM戦に続いて3連敗。「越えたい壁はとてつもなく高い。でも高い方が楽しいので、いつか絶対に超えたい」と号泣しながらも前を向いた。

アイドル活動をやめ、2年前にデビューし、昨年11月にスターダムに移籍。同12月にはアーティスト・オブ・スターダム王者に輝いた。成長してきた中での7番勝負でここまで実力を出すことが出来ていない。「ボロボロにやられて、プロレスってすごいなあと改めて感じる。すべて受け止めて吸収したい」。

研究には労力を惜しまない。現在アクション女優として活躍する小玉百夏ら3人でルームシェア。コロナ禍で寂しくなって始めたといい「応援にもよく来てくれる。本当に楽しい」と話す。小玉からはトレーニングや体の動きについてのアドバイスを受けることもあり、プロレスにも取り入れている。「受け身の取り方など勉強になる」と映像もしっかりチェックする。

今年に入ってからシングルマッチが組まれるようになり、林下、飯田らチャンピオンとも対戦したがいずれも敗れ、力の差を見せつけられた。“特別授業”は残り4戦。対戦相手は直前まで知らされない。「私しかできないプロレスを残りの試合で見つけたい」。強烈な蹴りで顔に受けた大きなアザを押さえながら、次戦に向けてトレーニングに励む。【松熊洋介】