RISE横浜アリーナ大会(28日)で那須川天心に挑戦する志朗(27=BeWELLキックボクシングジム)が意気込みを語った。17日、前日に行われたシャドーとミット打ちの練習動画を公開。「ベストパフォーマンスで戦える」と順調な調整をアピールした。

19年9月の対戦では3R判定で敗戦。「相手のスピードを見ることや、ディフェンスはできたが、攻撃で追い付かなかった」と歯が立たなかったが、1年間で課題を克服。昨年11月に行われた那須川への挑戦権をかけたトーナメントで優勝し、再戦が実現した。「駆け引きができるようになった」と手応えも得た。

43戦無敗の神童に勝つためには、1Rから3Rそれぞれでの戦い方、ダウンを奪ったり、奪われたりした後の展開など、あらゆる場面を想定しておく必要がある。「今までの相手とは違う。立ち位置とかすべてを頭に入れておかないと。頭を使うし、疲れる。攻撃の先の先の先くらいまで考えないといけない」と研究も怠らない。挑戦者ゆえのメリットも明かした。「(那須川は)負けていないからこそ、この攻撃が来るとか、負ける場合の想像ができていないかも」とわずかなスキを狙って勝利を狙う。

全国の応援も味方に付ける。普段から被災地への支援や子どもたちとの交流など積極的に行う。「コロナが収まっていない中で、勇気や感動を与えるのが格闘家。努力すれば実ることを伝えたい」と熱く語った。「今回負けたらラスト」と覚悟を持って臨む志朗。「過去最高のモチベーションじゃないと勝てない相手。前回と違って準備期間があった。言い訳はできない」。打倒那須川へ、すべてをぶつける。【松熊洋介】