次の世界ヘビー級の王者は俺だ! 所属選手30人によるシングルトーナメント、ニュージャパンカップの1回戦で、過去最多3度優勝の後藤洋央紀(41)がタイチ(40)に勝利した。試合後マイクを手にした後藤は「優勝して、統一されたベルトも俺が巻く」と堂々と宣言した。

タイチの反則まがいの喉輪攻撃で、首は崩壊寸前。それでもラリアットの撃ち合いで負けなかった。終盤には意識朦朧の中、タイチ式外道クラッチ、天象十字鳳と立て続けに食らったが、本能で返した。その後決まらなかったGTRを3度目でようやく決め、粘るタイチを沈めた。

前日4日の日本武道館大会で飯伏が勝利し、IWGPヘビー級とインターコンチネンタル(IC)のベルトが統一、新しく世界ヘビー級王座が新設された。ICは2度戴冠しているが、ヘビー級王者には届かなかった後藤は、新しいベルトにかける思いは強い。相性のいい今大会で優勝すれば、初代王者・飯伏への挑戦権が得られるだけに「勝つしかない」と意気込む。

2回戦はオカダ対鷹木(6日)の勝者と13日に戦う。後藤は同ユニット「CHAOS」の仲間でもあるオカダとの対決を望む。後藤が16年2月、最後にIWGPヘビー級に挑戦した時に敗れた相手だ。「あの時のトラウマを払拭(ふっしょく)するにはもう1度戦うしかない」と闘志を見せる。「たいしたことは言えないが、最後まで全力で生き抜く、以上」。言葉ではなく、結果で証明する。【松熊洋介】