52歳の鈴木みのるが堂々と優勝宣言した。30選手によるトーナメント、ニュージャパンカップ1回戦で、本間朋晃(44)を寄せ付けず、2回戦に進出した。

体重の乗った強烈な張り手を浴びせ、本間を圧倒した。その後も殴る、蹴るの応酬。元気のない本間に「立て!」と活を入れ、場外戦では鉄柵に顔面を押し付けるなど、攻撃の手を緩めなかった。最後はなかなか決まらなかったゴッチ式パイルドライバーを3度目で成功させ、3カウントを奪った。

勝利後は腰にベルトを巻くしぐさを見せ、悠々とリングを後にした。「指くわえてただ出ているわけじゃない」。優勝すれば、4日に新設されたIWGP世界ヘビー級への挑戦権が得られるが「IWGPは俺のものだ」と自信を見せる。統一前のヘビー級のベルトには届かなかった。前日5日の前哨戦後には「狙っているのは、オカダや棚橋だけじゃねぇんだよ」とベルトへの熱い思いをぶちまけた。

18年1月のインターコンチネンタル以来3年ぶりのシングルのベルトを狙う。2回戦は13日、KENTAと対戦。「そろそろ取りに行くぞ」。短い言葉に鈴木の大きな決意が込められている。【松熊洋介】