ワンダー・オブ・スターダム王者の中野たむが、所持していたもう1つのベルト、アーティスト・オブ・スターダムの初防衛に成功した。自身が立ち上げたユニット、COSMIC ANGELSの白川、ウナギと組み、岩谷、キッド、飯田組の挑戦を退けた。

3月3日の日本武道館大会では、中野がジュリアと髪切りマッチに挑み、初戴冠。さらにここ1カ月、7番勝負で力を付けたウナギが、22人で争ったオールスターランブルで優勝。同試合でケガから復帰した白川も、ウナギと一緒に最後まで残るなど、絶好調の3人が、しっかりとベルトを守った。中野は「これからどんどん防衛していく」と力強く宣言した。

王者の強さが試合にも出た。2本のベルトを引っ提げ、いつも以上に落ち着いた振る舞いで入場。相手のリーダー岩谷と1対1での撃ち合いを演じ、20回以上の強烈なエルボーを受けても倒れず、劣勢を跳ね返した。3人の連係技も決まり、最後はキッドに鮮やかなタイガー・スープレックス・ホールドで3カウントを奪った。

次期挑戦者は、この日行われた試合で勝利した上谷、渡辺、AZM組。「強敵だけど力を合わせて防衛したい」と語った。さらに白川、ウナギがゴッテス・オブ・スターダムのベルトに挑戦することも表明。頼もしい後輩たちに「2人が取れば、全員が2つずつベルトを持つことになるので頑張って欲しい」とエールを送った。「COSMIC ANGELS旋風を巻き起こす」。たくましくなったアイドルレスラーは、力強い言葉を残して、悠々と会場を去った。【松熊洋介】