RIZIN27大会(21日、愛知・日本ガイシホール)に出場するプロレスラーの宮本和志(42=和志組)が15日、公開練習を行った。

冒頭スクワットを行っていた宮本のもとに突然、ラッキィ池田扮(ふん)するマスクマンが「タッピィ池田です」という女性とともに登場。「振り付け仮面です」と名乗り、突然「プロレス体操で体をほぐしていきましょう」と宮本に促した。突然の出来事に驚いた様子の宮本だったが「プロレスの醍醐味(だいごみ)が詰まっているという、あの伝説の体操ですね」となぜかノリノリ。3人で元気に体操を始めた。その後もスパーリングなどは行わず、振り付け仮面が持ち出したヤカンを回してトレーニングを続け、異例の内容でそのまま終了した。

練習後、取材に応じた宮本は「ワクワクしていて、早く試合が来ないかなという感じ」と6日後に迫った大会を心待ちにした。対戦相手は大相撲元十両のスダリオ剛(23)。「パワーでは誰にも負けない」と力勝負に自信を持つ。ベンチプレスは300キロを上げたこともあるという。「真っ向勝負でいく」と話すものの、相手について聞かれると「涙もろいところがある」と謎の回答。対策については「お楽しみ」と答え、相手に勝っている点は「絶対的に勝っているのは年齢」とはぐらかした。

01年にプロレスデビューした宮本は、新日本、全日本、ノア、ゼロワンなど数々の団体を渡り歩き、米国での修業も経験。「何にでも対応できるのがプロレスラー。やることは変わらない」と自信を見せた。若手時代に指導を受けたケンドー・カシンからは、練習や食事などのアドバイスをもらったという。「(カシンに)たくさん技を食らわされてきた。その数だけ強くなってきたと思う。勝って吉報を届けたい」と明かした。

全日本時代には藤原喜明のもとで練習もした。「先輩方が築き上げてきた礎というのをここでガツンと見せたい」と教わったことを無駄にはしない。「作戦に関しては秘密」と改めて語った宮本。公開練習も含め、謎だらけだが、すべては21日、リングの上で明らかにする。【松熊洋介】