元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(44=米国)が、2年半ぶりのリングで往年の実力を発揮した。

人気ユーチューバー・ボクサーのローガン・ポール(26)と対戦。序盤で相手を見切ると、3回からプレッシャーをかけて左フック、ボディなどで圧倒した。体重で15・6キロ、身長でも15センチ差あった相手に、採点はなかったものの「大差の判定勝ち」。プロで50勝無敗王者の健在ぶりを示した。

3回からは一方的だった。メイウェザーがプレスをかけていき、相手のパンチは見切り、さまざまなパンチを打ち込んだ。ただし、1発が的中するとポールは終始クリンチにきた。体格差でこれをほどくまではいけず、連打で仕留めるような場面はまではいかなかった。

メイウェザーは「もう21歳ではない。若い人を相手にスキルを発揮して戦えて楽しかった」と笑みを見せた。ポールからダウンを奪えなかったが「デカイし、重いし、タフだった。経験はないが、体重を生かして戦おうとしていた。驚いた」と評した。今後を問われると「ヘビー級でもいい。みんなを楽しませたい。ゆっくり考える」と話した。

ポールは見せ場も作れなかったが、フルラウンドを戦い抜いた。「世界最高峰のボクサーを相手にここまでやった。すごい人。ボクシングを偉大にした功労者。同じリングに立て光栄で、人生最高の瞬間」。満足げに「ありがとう」と雄たけびを上げた。