平均年齢51歳、新日本を支えてきた第3世代の3人が元気いっぱいだ。91年デビューの天山広吉(50)、小島聡(50)と92年デビューの永田裕志(53)が6人タッグマッチに出場。本間、真壁、飯伏組に見事勝利を収めた。

先発を買って出た永田は飯伏と対峙(たいじ)。相手の素早い動きにしっかり対応。その後本間には強烈なミドルキックやエルボーを浴びせた。5月には米国に渡り、モクスリーの持つIWGP USヘビー級のベルトに挑戦。敗れはしたが、調子を上げて帰ってきた。「コロナ禍の先の素晴らしい生活を見てきた」と、日本との差を感じたという。「日本はまだちょっと暗い。こんな世の中だからこそ、素晴らしいものを提供しないといけない」と熱いパフォーマンスで思いを伝えた。試合後にはIWGPヘビー級王者に挑戦する飯伏とがっちり握手。「ちょっと見ない間に成長していた。飯伏がベルト取ったら、挑戦したいなと思った」と胸の内を明かした。

先月からインパクト・レスリングに参戦していた小島は「米国で俺が必要とされていると感じた。怖がらず、ビビらず、正々堂々と自信持って生きていこうって思った」と前を向いた。13日には日本でも活躍したドーリングと対戦。破れはしたが、強烈なインパクトを残した。海外経験で新日本の素晴らしさも再確認。「本当に価値のあるものだと痛感した」と語った。この日の試合でも本間にマシンガンチョップをこれでもかと浴びせ、いつも以上にエルボーにも力を込めた。

天山は「しばらくやってなくてさみしかった。組んでみて第3世代はやっぱり違うよね。余裕で試合ができたし、怖いものはない」と、久しぶりのそろい踏みに、笑顔を見せた。中盤には天山のヘッドバッドと、小島のエルボーの合体技を披露するなど「テンコジ」の連係もバッチリ。真モンゴリアンチョップも本間、飯伏の首にしっかりヒットさせた。「テンコジ、永田の3人で大きなことができないか考えている。ビッグチャンスをつかみにいきたい」と野望を明かした。

天山の真モンゴリアンチョップから永田の延髄切り、そして小島のコジコジカッターで勝利をつかんだ。これからもさらなる高みを目指す50代トリオは、まだまだリング上で暴れ回る。【松熊洋介】