WBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(28=大橋)が防衛(WBA5度目、IBF3度目)に成功した。

IBF同級1位マイケル・ダスマリナス(28=フィリピン)を3回2分45秒、TKOで倒し、日本人初となる2戦連続の「聖地」防衛に成功した。2回に左ボディーで最初のダウンを奪うと、続く3回左ボディーで2度ダウンを追加。完全に挑戦者の戦意を喪失させ「相手の弱気な姿勢もみえたので、こんなものかと」。本人採点は80点と謙虚だが、文句なしのパーフェクトな試合内容だった。

自身初のラスベガス有観客興行だった。全米生中継で、WBC同級王者ノニト・ドネア(38)、WBO同級王者ジョンリール・カシメロ(31=ともにフィリピン)という対抗王者が見守る中で実力をアピールした。試合後、井上は「このぐらいやらないと。ドネアとカシメロが来ているので」と笑顔。「ボディーでも顔でも倒せる準備をしてきた。今夜はボディーで倒せて良かったです。1回に相手の出方を見て、早い段階でいけると確信を持った」と振り返った。

試合前には8月14日(日本時間15日)、米カーソンでドネア-カシメロの2団体統一戦が開催されると米メディアに報じられ、両王者ともに認めた。目標に掲げるバンタム級4団体統一へ、大きなステップを踏んだ井上は「(この勝者と)もちろん(やりたい)。この後のドネアとカシメロの勝者と戦えることのうれしさがある」と声をはずませていた。

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