WBO女子世界ライトフライ級王者天海ツナミ(36=山木)が、米国デビュー戦でV4に失敗した。

2階級制覇を狙うWBAミニマム級王者セニエサ・エストラーダ(29=米国)と対戦。相手の手数、有効打とも劣勢で判定負けした。採点は99-91が1人、98-92が2人といずれも大差の0-3だった。

会場はロサンゼルス市内にあるバンク・オブ・カリフォルニア・スタジアムの屋外リングだった。序盤から天海はプレスをかけて前へと出たが、エストラーダに左フックなどで先手をとられた。スイッチもする相手をなかなか捕まえられず、逆に手数でも劣勢となった。接近戦でも有効打を奪えずに反撃され、終盤は何度かロープを背にした。

天海は海外ではメキシコで6試合、チリで1試合と経験は豊富も、いずれも黒星を喫していた。あこがれの米国でのリングに初めて上がったが、鬼門のアウェーの海外で8連敗となった。

天海は国内女子では史上4人目の2階級制覇王者で、4月には大阪での1年4カ月ぶりの試合で大差判定勝ち。コロナ禍の中で4カ月ぶりの試合と「疲れも抜け、試合勘も残っていて、体重も増えていない。ちょうどいい間隔」だった。

相手は強敵だった。20戦全勝(8KO)で、元5階級制覇王者のオスカー・デラホーヤ氏が期待。3月の王座獲得に続いて一気に2階級制覇を狙ってきた。昨年は初回7秒と女子最短KOタイムをマーク。女子は5階級制覇のWBA女子世界フライ級王者藤岡奈穂子(45=竹原慎二&畑山隆則)も出場。この試合が女子のメイン格だったが、天海は引き立て役となってしまった。