WBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(32=志成)が、鬱憤(うっぷん)爆発のV3を飾った。15連勝中の同級2位フランシスコ・ロドリゲス(28=メキシコ)との指名試合。日本人唯一の4階級制覇王者として、2階級制覇を狙った相手に3-0の判定勝ちを収めた。ドーピング騒動後では初の試合で、国内の世界戦では初の無観客開催も、苦悩の日々を送った憂さを晴らす白星となった。

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昨年大みそかのV2戦でタトゥー露出し、JBCから厳重注意処分を受けた王者井岡が肌色のパウダーを部分的に塗って試合に臨んだ。控室で確認しながら左胸、左腕、右脇のタトゥーに塗布剤を使用。前回同様、中盤から剥がれ落ちていたが、井岡は「(JBC)ルール通りやった。相手(のタトゥー)はそのままでこちらだけやるのは必要なのか。試合に重要なことなのかと個人的に思う」と口にした。前回はSNSや週刊誌報道などで物議を醸し、今年1月に厳重注意処分を科されていた。