「浪速のロッキー」と呼ばれた元プロボクサーの俳優赤井英和(62)の長男英五郎(26=帝拳)が11日、東京・後楽園ホールでプロデビューを果たす。

同じくデビュー戦の岡村弥徳(23=八王子中屋)と、東日本ミドル級新人王予選で拳を交える。初陣のトランクスは大好きな元4階級制覇王者ロベルト・デュラン仕様の短めパンツで製作。80年レナード戦の着用モデルがモチーフで、左太ももの位置に父の現役時代のトランクスに刻まれた「赤井」の文字を同じ書体で入れた。

「石の拳」デュランと「浪速のロッキー」の父に敬意を表した“勝負服”を用意した赤井は「父へのリスペクトもありますが、本当にシンプルで格好良かった。80年代のオールドスタイルが好き。一番近くに、良いモデルがありました」と気持ちを高揚させた。

自主練習中心のアマチュア時代と違い、現在は小山和博トレーナーのもとで基本技術の徹底を続ける。主にガードを強化。同トレーナーも「バランスが良くなった」と期待。コロナ禍で人数制限のある会場ながら、約100人の応援が駆けつける予定。赤井は「両親も来てくれる。判定に持ち込む練習はしていないし自分にも合わない。KOのタイミングが訪れると信じて前にいきたい」と神経を研ぎ澄ませている。【藤中栄二】

◆赤井英五郎(あかい・えいごろう)1994年(平6)9月22日、東京・世田谷区生まれ。小、中学校とラグビー、米ハワイで過ごした高校時代はアメリカンフットボールをプレー。米ウィディア大に進学し、20歳でボクシングを始める。18年全日本社会人選手権ミドル級優勝。趣味は動画編集。アマ戦績は8勝(4KO)6敗。家族は両親と姉、弟。通常体重は77キロ。身長179センチの右ファイター。