米プロレスWWEは9日(日本時間10日)、東京オリンピック(五輪)レスリング男子フリースタイル125キロ級金メダルのガブレンダン・スティーブンソン(21=米国)と独占契約を結んだと発表した。同団体初のNIL(選手名、画像、肖像権)契約だという。WWEは「NIL契約は同社初。スティーブンソンはミネソタ大に残り、NCAA(全米大学体育協会)タイトルを持ちながらWWEの名簿に加わります」などと声明を出した。またスティーブンソンは自らの公式ツイッターで「子どもの頃の夢は達成されました。WWEと契約しました!! 機会を頂き、ありがとうございました」などと喜びの気持ちを投稿した。

このNIL契約により、スティーブンソンはミネソタ大在学中から肖像権などで収入を得られる一方、米総合格闘技UFCや他プロレス団体への参加はできない。米ESPNによると、WWEは大学キャンパスの近くにスティーブンソンのリモート練習施設を設置し、WWEのコーチ陣とリングワークを学ぶ見通し。また時間に余裕があれば、米オーランドの道場WWEパフォーマンスセンターでも練習する見込みだ。なお大学卒業後、WWEとフルタイムの選手契約を複数年で結ぶ見通しだという。

スティーブンソンは東京五輪前となる今年4月のNXTのPPVテイクオーバー大会のゲストとしてリングサイドに登場。五輪直後となる8月21日の祭典PPVサマースラム大会では、同じく東京五輪レスリング女子フリースタイル68キロ級金メダルのタミラマリアナ・ストックメンサ(28=米国)と一緒にリングに登場し、金メダル獲得を報告。WWEビンス・マクマホン会長と接触したことを報告していた。

また同じく米ミネソタ大でレスリング部に所属していた実兄ボビー・スティーブンソンもWWEと契約を結び、先月下旬、WWEパフォーマンスセンターに入門したことが発表されたばかりだった。