16年リオデジャネイロ五輪のレスリング銀メダリストで、青森・五戸町出身の太田忍(27=パラエストラ柏)が、総合格闘技初勝利を狙う。19日のRIZIN30大会(さいたまスーパーアリーナ)で、K-1ウエルター級元王者の久保優太(33)と対戦。昨年大みそかの総合格闘技デビュー戦では、所英男(44)に2回2分24秒でタップアウト負け。それ以来のプロ2戦目で真価を発揮する。

悪夢の初陣だった。敗戦と同時に右肘靱帯(じんたい)完全断裂の大けがを負った。自身8カ月ぶりの試合に「(プロ)2戦目ですが、復帰戦なので、年末が終わってからやってきたことをしっかり出したい」。相手は打撃のスペシャリストながら総合格闘技初戦の久保。「今回に関しては勝たなければいけない、勝って当たり前の試合」と格の違いを見せるつもりだ。

レスリング力を生かし、勝利への道筋をつける。「テークダウンしてパウンドや寝技だったり、一方的な展開になり、1ラウンドで決まる。僕がパウンドアウトか1本で勝つと思います」。昨年末は1本やKOで勝つイメージを、なかなか持てなかったというが「今回は明確にフィニッシュする形がいくつもある」。進化した姿をリングで表現する。【山田愛斗】