総合格闘技RIZINの榊原信行CEO(58)は21日、オンライン会見に出席し、選手とケガについての見解を示した。

昨年の大みそか大会、バンタム級トーナメント決勝で右手を骨折しながらもリングに上がった朝倉海(28=トライフォース赤坂)について、「選手生命に危険があるならば止めるべきだが(そこまでではなかった)本人が強い意志を我々に伝えてきた」と出場させた経緯を説明した。

負傷している選手の出場について「主催者が止めるべきじゃないかという意見があるのは十分理解できる」としながら「過酷だからこそチャレンジし甲斐や賞金がある。痛みがあっても戦うというのは、普通のワンマッチでもあること。この一戦にかけるのであれば、チャンスをつかまずに辞退するのではなくて、拳を痛めてでも戦いたいという意志は尊重したいという思いは常に持っている」と持論を展開した。

その上で「正面から皆さんの意見に向き合っていきたい」と強調。「グローブの品質改良やレフェリングなど、プロモーターとして考察して、さらなる成長に向けて次の道を見つけていきたい」と話した。

朝倉は大みそか大会の準決勝、瀧沢戦で負傷し、同日行われた決勝は痛み止めの注射を打って上がった。試合後、自身のユーチューブチャンネルを更新し「(1日2試合について)見る人は面白いかもしれないけど辞めた方がいい」などと発言。関係者も「骨折している選手になぜ試合をさせるのか」と話すなど、物議をかもしていた。