ボクシングの21年度年間表彰選手が29日に発表され、WBAスーパー・IBF世界バンタム級王者井上尚弥(28=大橋)が4年連続5度目の最優秀選手賞(MVP)に選ばれた。3年連続3度目の技能賞に輝いたWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(32=志成)との日本人対決が今、話題となっている。

1月中旬のイベントで、井岡を意識した発言を展開し「ファンの方がひそかに楽しみにしているという声を聞いている。盛り上がるのであればありかな」と希望。同23日には自らのツイッターで「滅多に言わないラブコールは本気だぞ ボクシング界盛り上げようじゃないか」と意味深な言葉をつづった。その真意&経緯について所属ジムの大橋秀行会長(56)を交えて説明した。

大橋会長は「井岡選手が『5階級制覇を目指していきたい』というコメントが先にあったのがきっかけで。こちらから言ったわけではないので」と説明。井上自らも「そういうコメントの記事を自分も見て、タイミングがあえば…という意味合いですね」と真意を口にした。

21年2月、東京・代々木競技場第1体育館で開催されたスパーリング形式のボクシングイベント「LEGEND」で当初、井上は井岡とのスパーリング形式マッチが計画されていた。しかし井岡が20年大みそかの田中恒成(畑中)との防衛戦が終わったばかりということもあって変更。最終的には井岡と同門の元WBC世界フライ級王者比嘉大吾(志成)と拳を交えた経緯がある。