プロレスリング・ノアは8日、都内で緊急記者会見を開き、GHCタッグ王者の武藤敬司(59)、丸藤正道(42)組が、同王座を返上すると発表した。武藤が左股関節唇損傷により、長期欠場に入るため。復帰時期は未定。

武藤は、会見場に足を引きずりながら登壇した。「いまだに歩くことがままならない。病院に行ったところ『長期欠場した方がいいんじゃないか』ということを言われた。パートナーの丸藤選手には非常に申し訳ない気持ちでいっぱいですが、断腸の思いでベルトを返上することになりました」と経緯を説明した。

今年元日から違和感を覚えていたといい、1月16日の仙台大会を最後に欠場していた。「前から予兆を感じていた。(元日の)試合が終わった後に調子が悪くなっちゃって、8日(新日本プロレスとの対抗戦)は関節の中に注射を打ってもらってなんとか試合をこなせた。痛み止めが切れた途端、本当に動かなくなっちゃった」と顔を曇らせた。

それでも「温かくなってきたら動けるんじゃないかという希望もある」とし、「この夢の続きを見たいと思います」とタッグ王座再挑戦を断言。12月の誕生日で60歳を迎えることに触れ、「還暦イヤーですので、一般的には赤いちゃんちゃんこを着るわけなんですけど、ノアには赤いベルトがある。それを取りにいくというのも1つの夢」と、さらなる目標を掲げ、早期の復帰を誓った。

丸藤は「僕も大きなけがや手術をしてきて、こういう決断は勇気がいることだと。今、武藤さんのホームはノアなので。また調子がよくなったら安心して戻ってこられるリングに、僕を始め、みんなで盛り上げて待っていたいと思います。こういう形で返上となりますが、ある意味、武藤、丸藤は誰にも負けなかった。未来を楽しみにしています」と話した。