リングス、PRIDEなどで活躍した総合格闘家の山本宜久(51)がステージ4の大腸がんを克服したと報告した。

9日までに自らのユーチューブチャンネルで動画を更新し「私、山本宜久は重大な報告があります。大腸がんです。ステージ4です。末期がんです」と明かした。04年にも大腸がんが発見され、1度手術を受けている。

今回は7年以上前に腹部の違和感を訴え、精密検査を受けた際、がん細胞が発見されたとし、他にもリンパなどに転移がみられると報告。担当医に寿命を尋ねたところ「山本さん、ステージ4です。5年の生存率は18・8%です」と宣告されたという。

本来なら放射線治療を開始し、がん細胞を小さくしてから手術を受けるのが通常だが、山本は1度目の放射線治療を受けた後、めまい、吐き気、嫌悪感、じんましんなどの副反応があったため、本人の意思で強引に退院。山本は「ボクは生きたい。誰にも相談できない。自分1人で解決しないといけない。後ろ向きに考えると免疫が落ちるようなので前向きに考えるようになりました」と告白。

その後、がん関連の本を読み、独学の治療となる低速ジューサーでつくった野菜2キロのジュースを飲む治療法を発見。この治療を7年間ほど続け、数年前の精密検査でがん細胞が消え、転移もなかったと報告した。

山本は「もう1度、あのリングに戻りたいと思いました。試合がしたいと思いました。その一心で治療に戻りました。(完治で)どれだけガッツポーズをしたことか。リングに上がりたい一心で自分を信じて間違いなかったと取り組みました。運と奇跡でがんに打ち勝ちました」と経緯を説明していた。

山本は91年にリングスに入門し、前田日明と対戦。01年からはPRIDE、05年にはHERO,Sにも参戦していた。