ラストマッチで「第2のパパ」へ勝利を届ける。

プロ通算45戦45勝の神童、那須川天心(23=TARGET/Cygames)が1日、立ち技格闘技RISEからの卒業マッチとなる2日開催の代々木大会(東京・代々木第一体育館)に向け、前日記者会見に出席。TEAM TEPPENの同門で同い年の風音(23)戦へ、最後の意気込みを語った。

現在の心境を問われると、長考し「感謝しかないかな…」と短く返答。勝利を届けたい人として、いの一番に名前を挙げたのが団体の伊藤隆会長(51)だった。14年7月に16歳でプロデビューしてから、マネジメントからセコンドまで、どんな時でも支えてくれた存在。「伊藤会長にはずっとお世話になってきたし、今後の人生においてもかかわっていく人だと確信している。でも、一番身近にいられるのは今回が最後。第2のパパみたいなものなので勝利を届けたい」と誓いを立てた。

この日は前日計量に臨み、契約体重55・0キロに200グラム少ない54・80キロでクリアした。減量の影響で声はガラガラ、頬もこけ落ちていた。それでも、「(計量前の)2時間で4キロ落としたので、今こういう感じになっている。その分、すぐに戻りますよ」と強調した。

ラストマッチでも、誰が相手でも、「試合に変わりはない」ときっぱりだ。「1人になる時間もあって、いろんなことを考えた。前しか見ていない人、攻め続けている人は『かっけー』なって。格闘家もアーティストもユーチューバーも、いろんなことに挑戦する人はかっこいい。僕も攻めていかないといけない。そのことを改めて思えたので、やってやるしかない」。6月のビッグマッチ武尊戦、その先のボクシング転向。未来を見据えた那須川が、RISEラストマッチに、通常通りの「しっかりと殺しに行く」姿勢でぶつかっていく。