20年に新設されたタイトル、KOPW2022の「争奪戦」が、初めて新日本プロレスのメインイベントを飾った。

挑戦者の鷹木信悟(39)が、保持者のタイチ(42)とタイチ提案の「30カウントピンフォールマッチ」で対戦。26分を超える試合の末、鷹木が初めてトロフィーを手にした。

合計で30カウントを奪った方が勝者となる一戦は、まさに死闘だった。鷹木のラスト・オブ・ザ・ドラゴン、タイチのブラックメフィストと、互いに必殺技をさく裂しても、30カウントは奪えず。終わりの見えない勝負に、疲労度はマックスだった。それでも最後は鷹木が、最後の力をふり絞り、24-29の状態から2度目のラスト・オブ・ザ・ドラゴン。一気に6カウントを奪取し、新たな保持者となった。

元IWGP世界ヘビー級王者の鷹木も、これには「こんなしんどい試合はしたことがない」と苦笑。KOPWの歴史が動いた一戦だった。

KOPWは20年にオカダ・カズチカによって提唱されたタイトル。ベルトではなくトロフィーを争奪し、年末時点で保持している選手がその年の覇者となる。対戦する選手が希望する試合形式をそれぞれ持ち寄り、ファン投票でどちらかの形式が採用される、ユニークなタイトルマッチだ。

昨年12月には「忘年会マッチ ウイスキーコース」が開催された。試合開始から2分おきにウイスキーをショット1杯飲み、20秒以内に飲み干せない場合は敗退となるルールで、矢野通が金丸義信を退けて覇者になっている。