ライトフライ級の成長株となる堀川龍(22=三迫)が1階級上の元世界王者と引き分けた。

2年3カ月ぶりのリングだった元WBO世界フライ級王者木村翔(33=花形)とフライ級8回戦に臨み、1-0(77-75、76-76×2)でドローに持ち込んだ。経験、実績で上の木村に対し、終盤は真っ向勝負で打ち合い「立場はかませ犬なので、食ってやると思っていた。試合前からワクワクして楽しかった」と振り返った。

高校総体優勝の経験もあり、19年6月にプロデビューした堀川は3戦目で中国・上海でWBO世界ライトフライ級ユース王座に挑戦して引き分け。前戦は日本同級ユース王座決定戦で重岡優大(ワタナベ)に敗れるなどプロ生活は短いながらも強敵と拳を交えてきた。

殊勲とも言えるドローにも「どんな形でも勝ちたかったので、悔しさもある。6回の左ボディー、その前の左フックも効かされていた。もっとやれたかなという気持ちもある」と貪欲な姿勢を崩さなかった。

ただ所属ジムの三迫貴志会長は「キャリアで上の元世界王者となる木村選手にボディーを効かされながらも盛り返し、1-0のドローは良い引き分け。胸を張れるし、勝ちに等しい」とねぎらっていた。