プロボクシング東洋太平洋女子フライ級2位小沢瑶生(37=フュチュール)が出産から11カ月で3度目の世界王座に挑む。

30日、東京・後楽園ホールでWBO女子世界スーパーフライ級王者吉田実代(34=三迫)に挑戦する。29日には都内で前日計量に出席。リミット(52.1キロ)でクリアした吉田に対し、小沢は400グラム少ない51.7キロでパスした。

昨年6月に長男緯泉(いずみ)君を出産したばかり。19年4月以来、約3年1カ月ぶりのリングとなるが、出産4カ月後に受けた世界戦のオファーを受諾し、5カ月後にはロードワークを開始。「いろいろなことがあったけれど、試合を楽しみたい」と吉田への挑戦に向けて集中してきた。

WBO女子世界同級王座は18年3月、ドイツ・カールスルーエでの同王座決定戦で判定負けし、獲得できなかったベルトでもある。小沢は「前回取り逃したベルトなので。世界戦でもあり、試合しようと決めた。これで取れたら格好いいかな」と気合十分だ。

夫はジャズピアニスト岸本良平さんで、出げいこの際には長男とともに車での送迎を担当してもらったという。吉田と2度対戦した前WBO女子世界スーパーフライ級王者奥田朋子(堺春木)ともスパーリング。吉田対策は練ってきた。今回も家族3人そろって上京。ウエートも100グラムオーバーの状態で移動してきたが、長男を抱きかかえて移動したことでリミットを下回った。

小沢は「(王者吉田は)アグレッシブでガンガンくるタイプ。自分のボクシングをしっかりできたらいい試合になる。理想の勝ち方もイメージしていますし、吉田さんがどうやってきても勝てるようなパターンも考えています」と自信をのぞかせていた。