立ち技格闘技のビッグマッチ、RISE世界フェザー級王者那須川天心(23)-K-1・3階級制覇王者で現スーパーフェザー級王者武尊(30)戦をメインに組んだ「THE MATCH 2022」(6月19日、東京ドーム)の製作委員会が31日、都内で緊急記者会見を開き、フジテレビが同大会の放送を見送った件を受け、「断られても諦めきれない。やってくれると信じている」と訴えた。

大会まで3週間を切ったこの日、イベントを放送予定だったフジテレビが急きょ、公式ホームページで放送の見送りを発表。「主催者側との契約に至らず、フジテレビで放送しないことが決まりましたので、ここにお知らせいたします」と公表していた。

会見には、製作委員を務めるドリームファクトリーワールドワイドの榊原信行氏、RISE代表の伊藤隆氏、K-1プロデューサーの中村拓己氏の3人が登壇。榊原氏は「いくつかの要因が考えられるが何が最終的な原因か明確ではない」と前置きをした上で、フジテレビの放送見送りの経緯を説明した。これによると、9日の一部週刊誌報道の後、徹底的な身辺調査が行われ、放送に対して問題ないとの見解が出たが、突如として一転したという。「もちろん反社との交際はないが、僕が退任する、ネガティブなネタにされるのであったら、退くことはやぶさかではないとお伝えしたんですけど(ダメだった)。放送しない理由はない。どいたうえで信頼がないのであれば、新しく実行委員会組織をつくると、そしたら問題ないでしょ? とお伝えした。放送するべきだと、今でも思っています」と力を込めた。「経済的な条件で折り合わなかったわけではない」と強調した。

また、フジテレビとのこれまでの歩みへ感謝の言葉を並べる一方で、今回の対応に対しては「あまりにもひどすぎないですか」ときっぱり。「やるっていって放送枠を取った。もう少し丁寧な対処をしてほしい。そういうジャッジをされたこと、憤りを感じます」と、怒りをあらわにした。

さらに、格闘技界の未来についても言及。そのうえで「この場でお願いですけど、もう1回戻ってきてほしい。僕らが抜けることが条件なら抜ける。天心も武尊も、アンダーカードを戦う選手たちも、地上波の放送をやることが大事だと思っている。やってくれると信じている。ファンの声を届けてほしい」とした。

ABEMAのPPV(ペイ・パー・ビュー)で全試合完全生中継が決定している。PPVチケットは、5500円(ABEMAプレミアム4400円)の「一般チケット」と7700円(ABEMAプレミアム6160円)の「那須川天心応援チケット」「武尊応援チケット」の3種。