プロボクシングWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔（33＝志成）がリベンジ達成で第2子誕生を祝う覚悟を示した。

13日、東京・大田区総合体育館で元世界4階級制覇王者で同級1位のドニー・ニエテス（40＝フィリピン）との5度目の防衛戦を控え、4日にはオンラインで練習を公開。18年大みそかのWBO世界同級王座決定戦（マカオ）で1－2で判定負けを喫したニエテスとの約3年7カ月ぶりのリマッチに集中した。

長男磨永翔（まなと）くんに続き、妻恵美夫人が第2子を妊娠している。出産予定日は試合の1週間後の22日となっている。井岡は「かなり気合も入りますし、試合が終わって1週間後が予定日なので楽しみ。自分の役割をしっかりやって結果を出して生まれてくる瞬間をチャンピオンとして見守りたいと思います」と決意を新たにした。

3日にはイスマエル・サラス・トレーナーも来日し、ニエテス戦に向けて戦略面も最終確認する見通し。同門の元WBC世界フライ級王者比嘉大吾らとのスパーリングは計100ラウンドに到達したという。「3年7カ月前、（ニエテスに）負け、そこからいろいろなこと見つめ直して4階級制覇を達成し、防衛も重ねてきてここまできている。今まででやったことを積み重ねて成長していると思う。準備してきたこと、試合でパフォーマンスを出すだけ」と静かに燃えた。

昨年大みそかの福永亮次（角海老宝石）との4度目の防衛戦に判定勝ちして以来、約7カ月ぶりのリング。新旧4階級制覇王者対決は、第2子誕生を控えている父親としてもモチベーションの高い一戦となる。「簡単な試合にならないのは間違いない。KOで勝てたらいいなと思うし、判定でも誰が見ても分かるような差をつけた試合をしたい」。ニエテスに圧勝した内容でリベンジを成し遂げ、強い父として第2子の誕生を待ち構えるつもりだ。