米プロレス団体の前会長兼務CEOのビンス・マクマホン氏(76)が22日(日本時間23日)、引退を発表した。

公式声明では「77歳が近づくにつれ、WWEの会長兼CEOとして引退する時が来たと感じています。過半数の株主として、私はできる限りWWEをサポートしていきます。長年にわたるご指導、ご支援をたまわりましたコミュニティー、ビジネスパートナー、株主、取締役会に心より感謝申し上げます、THEN、NOW、FOREVER、TOGETHER」などと表明。米プロレス界に衝撃が走った。

同氏は6月15日(日本時間16日)、米ウォール・ストリート・ジャーナルで元女性社員との不倫関係を終わらせるため、口止め料として300万ドル(約3億9000万円)を支払ったと報じられ、WWE取締役会の特別委員会による不正行為の調査を受けていた。

会長兼CEO職を辞任し、暫定的にマクマホン氏の娘ステファニー氏が就任していた。

マクマホン氏の声明によるとステファニー氏が正式に会長兼CEOとなり、ニック・カーン社長が共同CEOとしてサポートしていくという。

同氏は「私はWWEの継続的な成功に非常に自信を持っており、スーパースター(レスラー)、従業員、エグゼクティブ、ステファニー・マクマホン、ニック・カーン有能な手に会社を任せています」と不安なくリタイアできることを声明でつづった。

会長兼CEO辞任後、マクマホン氏はWWEのクリエーティブコンテンツの責任者に専念していたが、22日(日本時間23日)のテレビマッチとなるスマックダウン大会からはその職務も外れるなど、団体内すべての役割から離れたという。

父ビンス・シニアからWWEを引き継ぎ、1982年以降、時にレスラーとしてファイトするなどリングに立ち続け、世界的なプロレス団体にまで成長させてきた大物プロモーターの一時代が終わった。