プロボクシングの前WBC世界ライトフライ級王者・矢吹正道(30=緑)が22日、再起戦に向けた神戸市のサンライズジムへの“出稽古”を打ち上げた。

再起戦は、9月10日、やんちゃな青春時代を過ごした三重・四日市市総合体育館でWBO同級4位タノンサック・シムシー(タイ)と契約50・0キロの10回戦で実施される。

神戸での“出稽古”は約1週間の滞在で、スパーリングは3日間行った。最終日は8ラウンドを行い、計20ラウンドを重ねた。

矢吹は「世界王者になってから、向こうから来てくれるので出稽古には行っていなかった。今回は心機一転の気持ちで」と語った。

再起戦とはいえ、相手はWBA同級スーパー王者の京口紘人(ワタナベ)が試合直前のコロナ感染で中止となったが、2年前に世界挑戦が決まっていた難敵。矢吹は「強い相手にしっかり勝ちきりたい」と言った。

その先の世界王座再奪取への道は模索中だ。フライ級転向も見据えての今回の契約50・0キロだが、矢吹は1勝1敗の王者寺地拳四朗(30=BMB)との“決着戦”を望んだ。「今までその気はなかったが、最近になってやりたい気持ちが強くなった」という。

時間をへて、ダイレクト再戦となった前回対戦での悔しさが増幅してきた。ただ、その前回対戦の試合映像は「1回も見ていない。腹立つから」。そんなもやもやに決着をつけたい思いが、強くなった。

現時点では9・10の試合に向けて全力集中。「この試合でいい勝ち方をしなければ、先の展望は開けない。とにか勝つ、内容にもこだわりたい」。

“元ヤン”元世界王者の原点ともいえる地からの再出発。自身の未来、いろいろな思いを詰め込んで、リングに立つ準備を整えていく。【実藤健一】