大阪プロレスの「天王山2022」が行われて、タイガースマスクが、決勝でTORU(トオル)を22分28秒、変形猛虎原爆固めで下して、優勝した。

タイガースマスクはこの日、準決勝で三原一晃を破って決勝に進出。同じく準決勝でクワイエット・ストームを破ったTORUとメインイベントでこの日2試合目となる決勝を戦った。

序盤は相手の首攻めに苦しんだが、10分すぎにトラースキックで主導権を握った。しかしこの日3度目のタイガースープレックスでも3カウントは奪えず。最後は相手の右腕をロックした状態で投げる変形型を繰り出して勝利。トロフィーと賞金300万円をゲットした。

試合後のマイクパフォーマンスでは、まさかの事実も判明した。相手のTORUを高校生時代から知っているが、自分を「師匠」とよんでくれないことにご立腹。変形猛虎原爆固めについて「10年ぶりぐらいに出した」と説明した。

これに対して、TORUが「15年前ぐらいに『大きな試合があるから、なんかないか?』と聞かれて『こんなのはどうですか?』と提案したのがあの技」と衝撃発言。

タイガースマスクは「(いいことを)してもらったほうは記憶にない…。そういうことやな。師匠と呼んでくれない理由がわかった」としょんぼり。その上で「名前はTORU式タイガーススープレックスでお願いします」と技の名前変更を申し出た。

猛虎原爆固めは「タイガースープレックス」だが、大阪プロレスでタイガースマスクが使う場合は「タイガーススープレックス」と呼んでおり、そこに「TORU式」を加えた形となった。

大阪プロレスは昨年7月、社長兼レスラーのゼウスが団体の全株式を取得。事実上休止状態だった古巣を今年から復活させた。トーナメント形式でナンバーワンを決める「天王山」は18年以来4年ぶりの開催で16人のレスラーが参加していた。

ゼウスは、日程が重なったイベント出演料100万の売り興行を断って、同大会を開催していた。合計4日間の日程を終えて「やってよかった。毎年やっていきたい」と風物詩にする構えだ。

優勝者のタイガースマスクは11月23日の大阪・アゼリア大正大会で、大阪プロレス選手権を持つゼウスとタイトルマッチを行う。「参加した16人全員を背負って戦います」と宣言。全日本プロレス3冠王者に輝いた経験があるゼウスも「現時点での大阪プロレスベストバウトを見せるつもり」と気合を入れていた。【益田一弘】