プロボクシングの世界バンタム級4団体王座統一戦が13日、東京・有明アリーナで行われる。WBAスーパー、WBC、IBF世界同級王者井上尚弥(29=大橋)が、WBO世界同級王者ポール・バトラー(34=英国)に勝てば、日本人初、史上9人目の4団体統一王者になる。過去に4団体統一の偉業を達成した猛者たちは、いったいどんな王者だったのか。

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<1>【ミドル級】バーナード・ホプキンス(米国)04年9月達成。

※IBF王座13度目の防衛戦でWBC王者ホームズに判定勝ちして2団体統一。その後、WBA王者トリニダード、WBO王者デラホーヤとスター王者をKOして史上初の4団体王座統一。IBF王座は20度防衛に成功。

<2>【ミドル級】ジャーメイン・テイラー(米国)05年7月達成。

※ホプキンスから4団体統一王座を2-1の僅差判定で奪取。その後、IBF王座を返上。再戦でホプキンスに判定勝ちしたが、WBAの正規王者との対戦を回避したためWBA王座を剥奪され、07年にパブリクに敗れて無冠に。

<3>【スーパーライト級】テレンス・クロフォード(米国)17年8月達成。

※WBOライト級王座2度防衛後、1階級上げてWBO王座を獲得。WBC王者ポストルとの統一戦を制し、その後、WBA、IBF王者インドンゴとの統一戦にも3回TKO勝ちした。18年にはWBOウエルター級王者ホーンを9回TKOで下し3階級制覇に成功。現在6度防衛中。

<4>【クルーザー級】オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)18年7月達成。

※16年にWBO王座を奪取し、17年にスタートした同級の最強王者を決めるWBSSに参戦。準決勝でブリエデェスとの統一戦を制してWBC王座を獲得。決勝でWBA、IBF王者ガシエフとの統一戦に判定勝ちした。その後、ヘビー級に転向して21年にWBAスーパー、IBF、WBO王者ジョシュアを判定で下して2階級制覇達成。

<5>【スーパーライト級】ジョシュ・テイラー(英国)21年5月達成。

※18年にスタートしたWBSSに参戦。準決勝でIBF王座を奪取。決勝でWBAスーパー王者プログレイスに判定勝ちして優勝。その後、WBC、WBO王者ラミレスとの統一戦を判定で制した。剥奪や返上などで現在はWBO王座のみ保持。

<6>【スーパーミドル級】サウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)21年11月達成。

※スーパーウエルター級で3団体の王座獲得。ミドル級でもゴロフキンらを撃破して3団体を統一。さらにライトヘビー級でもWBO王座を獲得したスーパースター。その後、スーパーミドル級で4団体を統一し、今年9月にゴロフキンに判定勝ちして防衛。

<7>【スーパーウエルター級】ジャーメル・チャーロ(米国)22年5月達成。

※16年にWBC王座獲得。4度目の防衛に失敗も、再戦で王座奪回。20年9月にWBAスーパー、IBF王者ロサリオを8回KOして3団体統一。21年にWBO王者カスターノとの統一戦はドローも、再戦で10回KO勝ちを収めた。現在も防衛中。

<8>デビン・ヘイニー(米国)22年6月達成。

※WBC王座4度防衛後、WBAスーパー、IBF、WBO王者ガンボソスに判定勝ちを収めて4団体統一。現在も防衛中。