米マット界のスーパースター、スティング(63=AEW)が、盟友の最後の舞台に駆けつけた。

かつてWCWで抗争を繰り広げた最大のライバルでありながら、タッグパートナーとして活躍したこともある「魔界の住人」ムタ。「鏡のような存在」と話す男のラストマッチとなった6人タッグ戦で、ダービー・アリン(30)とともに組み、白使、AKIRA、丸藤組と対戦した。

26年4カ月ぶりの来日で、ムタとは04年以来のタッグとなった。トレードマークのフェイスペイントと黒バット姿で登場すると、四方に絶叫。試合ではムタからタッチを受けると、白使を本部席に吹っ飛ばす。さらにスコーピオン・デスロックで捕獲するなど、友の最後を彩った。

昨年9月にAEWに登場したムタに窮地を救われ、出場を決めた。大会前には「ファンにとって決して忘れられない夜を提供できる。そしていつも私を限界まで追い込んだムタの能力を信じているからこそ、この戦いに勝つ自信がある」と話していた。

スティングは、85年にデビュー。90年代にWCWで活躍し、ムタとの抗争で人気を博した。団体崩壊後にはインディー団体を渡り歩き、14年にWWEと契約。16年に1度引退を表明も、20年からAEWに参戦。全日本や新日本でも試合し、TNA、WWEで殿堂入りを果たした世界的スターだ。

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