元東洋太平洋バンタム級王者中嶋一輝(29=大橋)がWBOアジア・パシフィック・スーパーバンタム級王座奪取に成功した。同級1位として同級3位ケニー・デメシーリョ(30=フィリピン)との同級王座決定戦に臨み、8回2分45秒、相手陣営の棄権によるTKO勝ちを収めた。

初回からボディー連打で相手の体力を削り、効果的に左ストレート、右フックを打ち続けて主導権を握った。最後は8回に連打でダウンを奪い、再びラッシュで攻め続けて仕留めた。

王座獲得後、中嶋は「これで世界ランキングにも入ると思う。このまま負けずに世界王者になりたい」と強い決意を示した。リング上では笑顔をみせずに「目標は世界なので、喜んでいられない」と口元を引き締めた。スーパーバンタム級には同門で同学年となる前4団体統一バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が転向し、2階級での4団体王座統一を狙っている。中嶋は「尚弥はいるが、このまま続けるだけなので」と自らの道を突き進む意向を示した。