無敗の人気格闘家でプロボクサーに転向した那須川天心(24=帝拳)がボクシングの「聖地」米ラスベガスで2週間の集中合宿に臨む。

4月8日、東京・有明アリーナで日本バンタム級4位与那覇勇気(32=真正)とのスーパーバンタム級6回戦でのプロデビューを控え、25日、米ラスベガスに向けて出発。搭乗前に報道陣の取材に応じた。主な一問一答は次の通り。

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-現地練習の内容は

「基本スパーリングっすね。海外の世界ランカーだったりとか。強い人がいると聞いているので。同じ階級のランカー、そういった選手がいると」

-今の気持ちは

「楽しみっすね。どれだけ自分の実力が通用するのかというのが分からないので。良い自信になって帰ることができると思う。今回、試合は決まっていますけど、それが自分の目標ではない。目標に向けて、いずれやるかもしれないという選手はいるだろうし、1回(拳を)交えてみて、通用するのか。それじゃないですかね」

-通用する技術とは

「今のボクシングのテクニックがどこまで通用するのか。パンチだったりとか、ステップ、動き、全部含めて未知なので」

-与那覇対策より自分の練習が中心

「そうっすね。相手の対策はそんなにしていないので。もっと強い選手とやれば自分の経験値になるし。良い感触がつかめると思うし。逆に、そうじゃなかったとしても自分の結果につながる。そういうところを全部、確かめていきたい」

-昨年11月以来の渡米だけれど、気持ちに変化は

「今の方が試合が決まっているというのもあるし。大体、ある程度、基本が固まってきてからの米国なので。前回は探り探りだったけれど、目標が明確に見えている米国なので、今回の方が見えているかなと」

-デビュー戦に向けて完成させたい

「ずっと完成はないですけど、より精度を高める。今の技術は間違いはないと思うので、そこをどれだけ自分の中で上げられるかというのはありますね」

-ラスベガスは

「過ごしやすいですね。日本は好きですけれど、米国の方がデカイですし。いろいろデカイですし、性格的にも合っている。英語はそんなに話せないけれど、バイブス(雰囲気)とかすごく合うし、ファッションとかも合っているし。普通に歩いていて声をかけられて『ファッションいいね』と言われるので『だろ』みたいに(笑い)」

-もう減量は開始

「常に節制しています。キック時代は(減量の)要領が分かっていたけれど、今は減量のための練習はしたくないので」

-RISEフライ級51・5キロ以下トーナメント準決勝で敗退した弟龍心(16)の応援をしていたが

「負けちゃったけれど、思ったよりも強くなっていた。見えた課題だけ伝えて今後、練習していってと。米国に行く話はしていない。母ちゃんからは『気を付けて。さらわれるなよ』と言われました」

-ラスベガス滞在期間中にUFCヘビー級王座決定戦がある

「それは行きて~。(元ライトヘビー級王者)ジョン・ジョーンズ(米国)-(元ヘビー級暫定王者)シリル・ガーヌ(フランス)戦ですか。テンション上がりますね。めっちゃいいですね、見たい」