プロボクシング前4団体統一バンタム級王者の井上尚弥(29=大橋)が5月7日、横浜アリーナで無敗のWBC、WBO世界スーパーバンタム級王者スティーブン・フルトン(28=米国)に挑戦することが6日、発表された。同級初戦でいきなり世界挑戦し、国内2人目の世界4階級制覇を狙う。
同日、都内のホテルで試合発表会見に臨んだ。
一問一答は次の通り。
-今の心境は
井上 階級を上げていきなりのビッグマッチ。すごくモチベーションが上がる。自分自身への挑戦にもなる。しっかり仕上げて、最後は結果を出す。
-フルトンの印象は
井上 自分よりも身長、リーチがある。ジャブを突いて距離をとって判定で勝という選手。そういう選手ほど倒すには難しい。今回は勝ちに徹する試合をしたい。
-試合のテーマは
井上 1・8キロ増やしますけど、しっかり安定感を見せることができると思う。スピードを落とさずにパワーアップしたい。
-今回は久しぶりに挑戦者の立場
井上 自分の中ではバンタム級時代も常にチャレンジ精神を忘れずに戦ってきたので、変わらずに挑めると思う。
-4月に30歳になって最初の試合になる
井上 節目の試合。30歳となると気持ち的にも何かしらの変化があると思うが、まだまだ30歳という気持ちで挑みたい。
-スーパーバンタム級でテストマッチを挟まずに、いきなり最強王者への挑戦になる
井上 今でもスーパーバンタム級の体をつくれていると思うので、その階級の強い選手とやりたいというのが自分の希望だった。これが(もう1階級上の)フェザー級ならテストマッチが必要かもしれないが、この階級ならいらない。
-フルトンに勝っている点は
井上 パワーでは負けていない。スピードに関しても一瞬のスピードでは自分が上だと思っている。ゲームプラン、戦術は戦ってみないと分からない。
-過去最高のモチベーションで挑むことは、自らのグレードアップにつながるか
井上 分からないが、自分を信じるしかない。過去にも階級を上げてここぞという試合はものすごくいい試合ができている。それが最大のモチベーションが生み出すパワーだと思う。試合当日、自分に期待して挑みたい
-フルトン相手に空回りせず、チャンスをつくるにはどう戦うのか。
井上 チャンスは接近戦でも離れてもつくれると思っている。どちらでも対応できるように準備していきたい。
-この試合はどんな決着にするのか
井上 どの試合でも判定までもつれ込むイメージで準備している。倒せるチャンスがあれば倒しにいくが、それ以外ではしっかりポイントを重ねていくことが重要だと思っている。どちらでも対応できるよう準備していく。
-フルトンとの力の拮抗(きっこう)具合は、過去の試合と比べてどうか
井上 毎回、階級を上げるときは不安は付きまとう。ライトフライ級から上げてきて、今回は少し自分の体格、骨格をオーバーしている階級だなと思っているので、不安は少しあるけど、それでもやれるんだというところを見せたい。
-4階級制覇、2階級での4団体統一への思いは
井上 今はそれほど気にしてはいなくて、今はフルトンに勝つことだけを考えて過ごしています。