キックボクシングKNOCK OUT元女子2階級制覇王者のぱんちゃん璃奈(29=フリー)が約1年1カ月ぶりの公式戦復帰で顔面前蹴り勝負に自信を示した。22日に東京・後楽園ホールで開催される「MAROOMS presents KNOCK OUT2023 Vol1大会」でワン・チンロン(22=台湾)との49・5キロ契約体重3分3回(延長1回)を控え、21日に都内で前日計量に臨んだ。49・0キロでパスしたワンに対し、リミット49・5キロでクリアした。

対戦決定後、初対面となった両者。ぱんちゃんは「(ワンは)アイドルみたいだなって思いました」と言えば、ワンも「ぱんちゃん璃奈ご本人は優しくて美しい人だと思います」とお互いにほめ合った。しかしリングでの勝負では、お互いの顔面を狙い合うことを宣言した。

身長167センチのワンに対し、ぱんちゃんは165センチと体格面で下回る。両者ともに得意技は前蹴りとなる。ぱんちゃんは「私は顔面前蹴りされたことないので、されてみたいなと。もしされたら3倍に返して蹴ろうと思います」と不敵な笑み。一方のワンも「私は自分の前蹴りに自信があります。ですから大丈夫です」と気合十分だった。

ぱんちゃんにとって昨年3月の喜多村美紀戦で勝利してKNOCK OUT女子2階級制覇を果たして以来、約1年1カ月ぶりの公式戦。昨年12月、詐欺の疑いで兵庫県警垂水署に逮捕(3月10日に不起訴処分)され、今年2月に謝罪会見した。3月5日のKNOCK OUT代々木大会でのエキシビション戦(パンチのみ。ボクシングに準じたルール)でリング復帰。Breaking Downを主戦場とする「土木ネキ」こと坂本瑠華と対戦していた。

エキシビション戦がパンチのみルールだったこともあり、ぱんちゃんは「パンチではなく、蹴りで効かせたいと思っている。やっぱりパンチはこれまでみせてきたので、1年ぶりに蹴りで倒せるんだというところをみせたい」と自信の表情。左膝前十字靱帯(じんたい)の手術による戦線離脱、詐欺の疑いで逮捕と長い道のりを経て、到達したキックボクシング公式戦のリング。約1年間を振り返り「全部変わったと思います。一番はメンタルがめちゃめちゃ強くなりました。ファイターの中で誰にも負けないと思います。私が負けてほしいと思う人も多分、いっぱいいると思いますが、明日とりあえず何が何でも試合をみてほしいと思います」と引き締めた。