プロボクシング前4団体統一バンタム級王者で現WBC、WBO世界スーパーバンタム級1位の井上尚弥(30=大橋)が、IBFの22年度の年間最優秀選手に選出された。5月31日(日本時間6月1日)、米イリノイ州シカゴで開催されている第38回IBF年次総会で発表された。

井上は7月25日に東京・有明アリーナで行われるWBC、WBO世界同級王者のスティーブン・フルトン(米国)戦に向けて調整中のため、代理人が同日の授賞式に出席したという。受賞の報を受けた所属ジムの大橋秀行会長は「7月25日の世界戦に向けて練習に集中しているので出席はできず、トロフィーは代理人が受け取りました。ありがとうございます」とコメントした。

井上は19年5月、当時のIBF世界同級王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)から同団体王座を獲得。その後、昨年12月に当時のWBO世界同級王者ポール・バトラー(英国)を下して史上9人目となる4団体王座統一を成し遂げるまでIBF王座の6度防衛に成功していた。

今年1月に4本の世界ベルトをすべて返上し、スーパーバンタム級への転向を表明。当初、5月7日に横浜アリーナで予定されていたフルトン挑戦は3月の拳負傷で延期されたものの、現在は7月25日に向けて横浜市内のジムで元世界3階級制覇王者の八重樫東トレーナー、12年ロンドン五輪ウエルター級代表の鈴木康弘トレーナーのもと、集中的な体力系の合宿に取り組んでいる。