プロボクシング元日本、WBOアジア・パシフィック・スーパーライト級王者井上浩樹(31=大橋)は王座返り咲きへ、世界への再スタートを切る構えをみせた。現WBOアジア・パシフィック同級1位として30日、東京・後楽園ホールで同級2位アブドゥラスル・イスモリロフ(26=ウズベキスタン)との同級王座決定戦を迎える。29日には東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨み、リミット(63・5キロ)で一発クリア。イスモリロフは100グラム少ない63・4キロでパスした。平岡アンディ(26=大橋)が世界戦準備で同王座を返上し、空位となっていた。

昨年2月に現役復帰し、再び保持していたアジア王座を狙いにいく井上は「いったんスタートにもう1回戻ることができるというか、(一時引退で)2年半ぐらいやっていなかったので振り出しに戻れるかなと思う」と王座返り咲きへの意識を高めた。いとこ井上尚弥(30=大橋)の後押しで、所属ジムのトレーナーに就任した12年ロンドン・オリンピック(五輪)ボクシング男子ウエルター級代表の鈴木康弘氏の指導を受けている。

井上は「せっかく鈴木トレーナーが見てくれているのにがっかりさせたくない気持ちが出てきている。悲しませたくないという気持ちからジムにいくようになりました」と笑顔。鈴木トレーナーは「僕が担当トレーナーになって過去一練習している」と太鼓判を押した。いとこの尚弥、拓真に続き、スーパーライト級という選手層の厚い階級で世界王座を狙う井上は「技術戦もやってみたいし、自分の持っている引き出しで全部やってみたい」と自信を胸に秘め、現役復帰後初タイトル奪取を目指す。

20年7月、井上は日本同級王座から陥落した後、引退を表明した。しかし尚弥らの激励などで昨年2月に現役復帰を決断。今年2月16日、パコーン・アイエムヨッド(タイ)戦で2回TKO勝ちし、現役復帰を白星で飾っていた。