プロボクシングWBA世界フライ級1位ユーリ阿久井政悟(28=倉敷守安)が実戦トレ合宿延長で世界初挑戦に備える。11月15日、東京・両国国技館で同級王者アルテム・ダラキアン(36=ウクライナ)に挑戦する。

24日には東京・新宿区の帝拳ジムで練習を公開。今月2日から同ジムでスパーリング合宿を続けているが、当初終了予定の21日から26日まで約1週間、合宿期間を延ばしたという。

ユーリ阿久井は「(興行プロモートする帝拳ジムの)本田会長の提案で残る選択をさせていただいた。ギリギリまでできるだけ多く(スパーリングを)やった方が調整できるのでありがたい」と感謝した。公開練習では2度タイトル挑戦経験があるWBOアジア・パシフィック・スーパーフライ級4位梶颯(26=帝拳)と3回のスパーリングを消化。得意の右強打に加え、手数も多く攻めた。

王者ダラキアンは6度防衛中の安定王者で変則的なパンチとテクニックを持つ。先週までは梶に加え、WBO世界ライトフライ級1位岩田翔吉(27)、日本同級4位高見亨介(21=ともに帝拳)、日本フライ級王者飯村樹輝弥(25=角海老宝石)らと週5回のペースでスパーリングを継続。総スパーリング数は計100ラウンドを超えているユーリ阿久井は「やりにくい王者という印象。相手にペースを合わさせるように導く過程が大事。倒すチャンスがあればいきたい」と手応えを示した。

今合宿には2度にわたり、地元岡山県から妻夢夫人と娘2人(3歳と10カ月)が上京し、長い東京滞在を支えてもらっているという。ユーリ阿久井は「子供がいやしてくれる。妻の料理で減量もうまくいって支えてもらっている」と感謝。約1カ月間となる実戦トレ合宿打ち上げを目前に控え「調子の波はあったが、順調に仕上がっている。一発で取ります」と気合を入れ直した。

プロ戦績が18勝(11KO)2敗1分のユーリ阿久井は19年以降は6連勝中。1回KO勝ちが9回という強打の持ち主だ。19年10月に獲得した日本フライ級王座を3度防衛成功後に王座返上。世界挑戦への準備に入っていた。

◆ユーリ阿久井政悟(あくい・せいご)1995年(平7)9月3日、岡山・倉敷市生まれ。元プロボクサーの父一彦氏らの影響で中学2年から倉敷守安ジムでボクシングを開始。倉敷翠松高2、3年で国体ベスト8入り。アマ戦績は20勝7敗。環太平洋大体育学部在学中の14年4月、4回判定勝ちでプロデビュー。15年全日本ライトフライ級新人王。19年9月、日本フライ級王座獲得。元WBC世界フライ級王者勇利アルバチャコフ(協栄)に顔が似ていることから「ユーリ」がリングネームに。家族は夫人と2女。身長164センチの右ボクサーファイター。