<プロボクシング:WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇8日◇横浜文化体育館

 WBC世界スーパーフライ級王者の佐藤洋太(28=協栄)が、同級1位シルベスター・ロペス(フィリピン)との指名試合を判定3-0で制し、初防衛に成功した。<1回>佐藤が左ジャブを出しながら前に出る。左でボディーを狙う。終盤には右フックをヒットさせた。<2回>佐藤は左ジャブ中心。ロペスが前に出てきたが、パンチは大振りで佐藤は難なくかわす。<3回>佐藤は序盤、相手の圧力に押され、ロープを背負って連打を浴びる場面もあったが、ガードしながら脱出。中盤以降は右フックを効果的に出し、勢いを取り戻す。<4回>試合がやや落ち着く。佐藤は相手の出方を見ながら、右フックを狙う。ともに効果的な攻撃がないまま終わる。<5回>4回終了時の採点の途中経過では佐藤が3-0でリード。佐藤はガードを固めて前に出た。こう着状態が続いた。<6回>佐藤はガードを固めて接近戦を挑む。相手のパンチをかわしながら、左ボディー、左右のフックを放つ。終盤は再び離れての展開となった。<7回>佐藤は距離を取っての戦い。相手のパンチをかわした後におどけた様子でリングを歩くパフォーマンスも見せた。相手のパンチはほとんど受けず、余裕の展開。<8回>佐藤は相手の左ガードが下がると右ストレートを打ち込み、流れを手放さない。ガードを下げて相手を挑発するパフォーマンスも出した。ロープに追い込まれて左を3発食う場面もあったが、ダメージはなし。ラウンド終了後の途中採点でも3-0とリード。<9回>佐藤は自分の距離で戦う。左ジャブで相手をけん制し、出てきたところに合わせて左、右のワンツーを当てるなどペースは変わらない。<10回>佐藤の勢いが増した。接近しての連打、飛び込んでの右ストレートと手数が多くなる。パンチのダメージからか、ロペスの前に出る勢いが止まった。<11回>佐藤が終盤に入っても軽いフットワークで、1発逆転狙いで繰り出す相手のパンチをあざ笑うかのようにかわす。有効打を許さずラウンドを終えた。<12回>佐藤は最終ラウンドも疲れた様子は少しも見せず動き回り、隙を見て左ボディー、右ストレートを狙う。最後まで有効打はほとんど許さず終了。判定3-0で初防衛に成功した。